安定調達比率（NSFR）
あんていちょうたつひりつ（エヌエスエフアール）（流動性リスク）
意味 長期的な資金調達安定性
安定調達比率（NSFR）とは？
安定調達比率（NSFR）は、金融機関の長期的な資金調達の安定性を測る指標です。1年以上の期間にわたって安定的な資金調達源を確保しているかを評価します。この比率が高いほど、長期的な流動性リスクに強いとされます。
安定調達比率（NSFR）の具体的な使い方
「当行のNSFRは100%を超えているので、長期的な資金調達の安定性は十分だと言えるね。」銀行の財務担当者が同僚に説明している状況です。NSFRが基準値を上回っていることから、その銀行の長期的な資金調達が安定していることを示しています。
安定調達比率（NSFR）に関するよくある質問
Q.NSFRの計算方法は？
A.NSFRは以下の式で計算されます：
NSFR = 利用可能な安定調達額 ÷ 必要安定調達額
利用可能な安定調達額は、自己資本や長期負債など安定的な資金源を指し、必要安定調達額は、各資産に規制で定められた係数を掛けて算出します。この比率が100%以上であることが求められます。
Q.NSFRとLCRの違いは？
A.NSFRとLCRの主な違い：
1. 対象期間：NSFRは1年以上、LCRは30日間
2. 目的：NSFRは長期的な資金調達の安定性、LCRは短期的な流動性
3. 計算方法：NSFRは資産・負債の構造を考慮、LCRは流動性の高い資産と純キャッシュ流出額を比較
両者は補完的な関係にあり、総合的な流動性リスク管理に使用されます。
Q.NSFRが低い場合のリスクは？
A.NSFRが低い場合のリスク：
1. 長期的な資金調達の不安定化
2. 資産と負債の満期ミスマッチによる流動性リスク増大
3. 規制当局からの是正要求
4. 市場からの信頼低下
5. 資金調達コストの上昇
6. ビジネスモデルの見直しの必要性
これらのリスクは金融機関の安定性と収益性に重大な影響を与える可能性があります。
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